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多賀クリニック(白山市)子育ての知恵袋124

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「子育ての知恵袋」 No.124

「ありがとう」を基本に

<お母さんからの質問>


育児書を読むと、たいてい「褒めて育てよ」と書かれています。でも息子を見ていて、褒めるところが見つかりません。

どうやって、褒めたらいいのでしょうか?


(小学校2年の息子のママ)



<多賀先生のアドバイス>


前回(三月二十二日付)は、褒めるために力むより、「好き」「気に入った」というような気持ちを伝えましょうとお話ししました。


もうひとつの褒めることの代用を、心理学者のアルフレッド・アドラー(一八七〇〜一九三七年)が提案しています。

「子どもをしかることはよくないが、褒めるも上下関係で使われる行為で、子どもを見下したことになる。

対等の立場でのいい声かけは『ありがとう』と伝えること」と

説いています。確かに、誰かからありがとうと言われるとうれしいし、元気になりますよね。

それは誰かのためになったという貢献感から自己肯定感が高まるからです。

ありがとうは褒め言葉の最も基本と考えたらよいと思います。


ですから、子どもに小さいことをたくさんお願いして、ありがとうを回数多く言うようにしましょう・

できれば、夫婦間でもありがとうを増やすと、子どもたちも自然と言うようになりますよ。


〔北陸中日新聞 令和4年4月12日掲載〕





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