<お母さんからの質問> 妹が生まれてから、兄がおっぱいを飲みたがります。 「おっぱい飲むなんて赤ちゃんみたいで変だよ」と言って抑えていますが、とても不満そうです。 (5歳と3か月の子どものママ) <多賀先生のアドバイス> 上の子の「おっぱい飲んでみたい」はよくあることで、赤ちゃん返りの一つです。 下の子が生まれて以降、お母さんは赤ちゃんにかかりっきりになり、上の子は以前と比べて構ってもらえなくなります。 駄々をこねた時だけ、お母さんが自分の方を振りむいてくれるので、上の子は無意識的に駄々をこねるようになります。 下の子がお母さんのおっぱいを飲んで、大泣きしていたのが笑顔になり、ぐっすり眠るのを見れば、上の子は「おっぱいはきっとおいしいものだろう、飲んでみたい」と思うのが当然でしょう。 ところが、お母さんの方はその理屈が分かりませんから、気恥ずかしさもあって、「おっぱい飲むのは赤ちゃんだけよ」とか「お兄ちゃん(お姉ちゃん)はおっぱいをもう卒業したでしょ」とか言います。 すると、上の子にとってはお母さんに拒否された、もう自分のことを構ってくれなくなると感じます。 ですから、おっぱいを飲ませてあげた方が、上の子は安心するので、赤ちゃん返りが早く収束します。 〔北陸中日新聞 令和5年10月31日掲載〕 |